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自動運転の実証実験(名古屋市内)

[ Editor’s Column ITS/CASE&MaaS イベント報告 取材 ]

1. 愛知県下3地区での実証の一つ。
愛知県は、12月12日(火)、
名古屋市千種区内のイオンタウン千種を起終点とし、片側4車線の若宮大通りを車線変更・右左折も行いながら一般車に混じって走行した。自動運転レベルは、SAE「レベル2」(Mobileye定義ではeyes on,hands off:Super Vision)。試乗会には大村知事が参加した。
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愛知県は、全国に先駆けて2016年度から自動運転の実証実験を積み重ねてきた。
▼今年は、以下の3ヶ所で実施▼
実証は、内閣府「デジタル田園都市構想」の交付金を受け、予算は、129百万円を国県で折半実施している。
① 中部国際空港及びその周辺地域、
中部国際空港連絡道路を含むルート、2か月に渡り一般客を乗せた定期運行(毎週日曜日)、
② モリコロパーク(愛・地球博記念公園)、
将来の無人自動走行を想定し、障害物の自動回避や起伏の影響等を検証、
③ 名古屋市内、
都心の道路環境に対応したスムーズな自動走行の検証
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2. 今回の特色
▼従来の自動運転の実証との差異は、以下の2点▼
① 従来は20km/hの低速で走行するケースがほとんどだったが、今回は先に記した通り都心での通常走行であった。
大村知事も、試乗後の記者会見で、従来の実証と比較して、この点を真っ先に挙げていた。筆者が、試乗中、信号のない細い道からの他車との出会いや、左側路肩のロングボディトラックの停車に出会った。
試乗車は、ドライバーの介入なしに自然に避けた。「あれはダミーか?」いう質問に「NO!」ということで室内で爆笑した。
② 実験車両は、一般的に公共交通の補完として、バスやミニバスを使用するケースが多いが、
今回は、中国製BEVのセダンZeekerにMobileye(モービルアイ)の11個のカメラ搭載のADASシステムで、イスラエルナンバーの左ハンドル車、ドライバーもイスラエル人。
Zeekerは中国吉利汽車製で、同社はスウェーデンVOLVOの筆頭株主として知られている。
中国国内での地位は2017年から、2021年までは首位であった。 2022年からは、BYDが販売台数でトップ、長安汽車、吉利汽車が2位、3位。
試乗時に同乗したMobileyeの説明によると、同社は欧州ですでに14 万台販売し、安全評価のEuro Ncapを15回受賞している。
今回、Zeekerが提供されているのは、2020年7月から、WILLER株式会社とMobileyeが、戦略的パートナーシップ契約の関係にあるからである。
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3. 今後の愛知県の展開
① 試乗後の記者会見で大村知事は、
「世界最大の自動車産業のクラスターが存在する愛知県は、自動運転実装に関してもトップランランナーであり続けたい。名古屋実証07.jpg
24年度には、今年実証実験を行った3地区で実装したい」とした。

② レベル4の実装を行っている永平寺の場合は、自転車との接触事故が大きく報道された。
我が国と比較して先駆的なアメリカでさえ、サンフランシスコでのGMクルーズのロボタクシーは事故の為、現在サービスを中断している。
「安全・安全」と言えば社会的に「思考停止になる」文化の中でも、先駆的な取り組みに積極的に取り組んでほしい。

③ 実装にどの企業が受注するかは関心のあるところである。是非地元企業も参画してほしい。東京オリンピックの期間トヨタは 選手村~競技場 間輸送にe-パレットを提供した。
ただ、企業側は、技術やデータを含め具体的なメリットがない限り社会的責任だけでは実装になかなか踏み切れないのではないか? 直接関係ない話題だが、自動運転実験で車両提供企業としてよく知られている仏NAVYA社は4月に清算した。
余談だが、今年の全国交通事故死者数は、残念ながら、1993年以降、達成してきた減少記録が難しい状況にある。今までの、人クルマ環境三位一体の対策も限界に来ていることを示している。事故対策としてL2レベルのADASをいかに普及させるか?という視点からも愛知県が先駆的な実装推進は意義深い。

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