
八王子市で実証実験自動運転バスが事故、実験中止 |
[ Editor’s Column ITS/CASE&MaaS ] 2025年9月 1日 |
29日午前11時35分頃、東京都八王子市高尾町の甲州街道で、自動運転の実証実験中だったバスが道路左側の歩道に乗り上げ、街路樹に衝突した。警視庁によると、バスには乗客ら計12人が乗っており、乗客2名が軽傷を負うという事故が発生。(写真 https://murauchi.muragon.com/)
東京都は八王子市高尾地区での自動運転バス実証実験を、8月23日(土)から31日(日)までの9日間を予定していたが実験を中止した。
この実証実験は、東京都の「令和7年度自動運転サービスの導入推進に向けた走行環境整備に関するプロジェクト」の一環として行われ、実証はBOLDLY株式会社が受託し、運行車両は中国ALFA社製「E-City L6」、運行事業者は西東京バス株式会社が担当。
考えられない事故
今回の事故は、通常では想定されにくい事故といえる。
実証はレベル2 であり、運転手が乗車しており、システム異常でも、いつでも手動に切り替えられ体制にある。
また、使用車両は、中国ALFAバス社製をベースに、日本の法規や運用慣行に合わせた日本仕様の設計が施されており定員は12 名。
同車両を使用した実証は、BOLDLYによって、2025年5月9日に山梨県甲斐市で公道実証で開始され、実証運行は八王子と同じレベル2。
また、BOLDLYが自動運行車両の国内導入実績トップであり、レベル4にも取り組んでいる。以上から、今回の事故は想定しにくい事故といえる。
今回の実証は東京都が26地区で実施しようとしていた「令和7年度自動運転サービスの導入推進に向けた走行環境整備に関するプロジェクト」の第1号であり、今後の取り組みに対する影響は大きい。