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ポートランドのまちづくり、交通政策

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ポートランドは地域再生、都市の活性化、環境づくりに成果を上げ、全米で最も住みやすい都市の一つと言われている。又、市民参加によるまちづくりでも有名で、市民活動に造詣の深いポートランド州立大学ジョンソン教授に面会し、ポートランドを案内いただいた。

ポートランド市街
ポートランド市役所にて


上は2008年10月にポートランドを訪問した時に写真で、右上 左から市交通局職員、河野理事長、ジョンソン教授、野村。

2009年3月ジョンソン教授を豊田市に招き、官・学・産・民の方々に集まっていただき、講演と意見交換を行った。



_D3S2484-w.jpg2009年10月5日横浜で開催された「低炭素都市推進国際会議」では各国のモデル都市の発表もあり、ポートランド・メトロ行政府評議会会長 デイビッド・ブラグドン氏の事例発表もあった。

右の写真 一番右がブラグドン氏で、中央が河野理事長

ポートランドの魅力

オレゴンのマルトニ滝


ポートランドは自然に恵まれたオレゴン州の首都で、ポートランド市及び都市圏も緑豊かで、環境保護、サステナビリティに取り組んでおり、エコ・フレンドリーな都市ランキングで全米1位に選ばれたこともある。

Best Bicycling City、Best Walking City、Most Sustainable Policies 、Most Vegetarian Friendly City等にも選ばれ、"Young Creatives" にとって最も魅力的な都市の一つになっている。

都市圏の人口はは約300万人で、人口流入が続き増えている。産業は農業、林業が主体であったが、最近IT企業の進出が進んでいる。

一時荒廃していたダウンタウンは、市民参加による再開発や、公共交通機関、自転車の利便性向上等により、活性化に成功した。都市計画策定に住民参加し、2040年までの広域マスタープランが作られている。


ポートランドの交通政策


ポートランドの交通網は、自動車、公共交通機関、自転車がうまく共存しあい、利便性と環境維持を両立させている。

ポートランド市街には2001年夏に運行開始したストリートカーが走っており、このストリートカーは優れた都市開発に贈られるルディー・ブルーナー賞(Rudy Bruner Award for Urban Excellence)金メダルを受賞した。

ポートランド国際空港に着くと、ライトレール (LRT) でポートランド市内、郊外に行くことができる。郊外にはパークアンドライドの大きな駐車場があり、市内への通勤やショッピングに利用されている。LRTの路線はさらに延長される計画になっている。



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市内にはストリートカーも走っており、市内中心部は無料で乗れる。

ライトレールとストリートカーを利用すれば市内のほとんどの所に公共交通機関を利用して行ける。

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さらにロープウエーを利用し、高台に行くこともでき、1日券を買えば、バスを含め乗り放題となる。
 
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ポートランド市内には自転車優先レーンが設けられ、快適に安全に自転車に乗ることができる。
                                                                      

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公用車には電気自動車もあり、環境への配慮がされている。トヨタ プリウスも公用車になっている。



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ジョンソン教授宅は大自然に囲まれた広大な土地にの中にあり、右は自宅でくつろぐ教授。温室で一緒にランチを食べた。


ジョンソン教授の講演については こちらの記事をご覧下さい。


市民活動


シティー・リペア・プロジェクト

住民による地域空間づくりを支援する近隣組合 (Neighborhood association) のプロジェクト。
住宅地の交差点をカラフルに塗り、連絡板や図書を置いたスタンドや小さな小屋を作り、地域住民がつどうことができる空間を作っている。
当初市当局は反対で認めなかったが、市議会に訴え公道の改変が条例制定により可能になった。


ファーマーズマーケット

オレゴンのファーマーズマーケットは1998~2005年に38から68へ約2倍になった。
マーケット周辺のビジネスにも影響を与えた。
約半数の人が、買物の半分以上をファーマーズマーケットやその周辺で済ますというデータがある。

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