HOME > Mobility 関連情報 > 2019年 > 第26回ITS世界会議シンガポール2019開催
ITS情報、まちづくり情報

第26回ITS世界会議シンガポール2019開催

[ ITS/CASE&MaaS ITS海外情報 イベント報告 取材 ]

第26回ITS世界会議が、シンガポールのSuntec Singapore Convention and Exhibition Centreにて開催された。東南アジアでの開催は初めてであり、同地区の多数の参加者が目立つた。(10月21日(月)~25日(金))右表はITSJによる速報値。itswcstatics.jpg
シンガポールは、電子道路課金徴収システムなどの先進的な都市交通システムを導入している事で良く知られ、さらに最近では国家戦略「Smart Mobility 2030」を策定、自動運転システムの導入実験などを含め世界最先端の都市といえる。
会議テーマは、"Smart Mobility, Empowering Cities"

新技術の導入は性急には行わない。だが5Gは別(シンガポール国交相)
開会式では、主催国シンガポールの国土交通大臣(Minister for Infurastructure and Mmister for Transport)Mr.Knaw Boon Wan氏が歓迎の挨拶を行い、ITS導入には技術よりも「市民のQOL」重視の視点が重要であると強調した。また、新技術の導入には焦らない(don't rush)としつつも、先に同国が発表した「5G」のインフラ整備には積極的に推進すると述べた。

◆発言要旨は以下の通り。
シンガポールではITS技術は新しい技術ではない。ITSについては、主として技術者を中心に定義されているが重要なことは、市民の日常使う公共交通の充実やコミュニティのQOL向上に役立つかどうかである。技術はこれを達成するための手段にすぎない。
また、ITS技術は、どの都市でも共通ではなく、人口密度の高い都市、低い都市ごとにカスタマイズされなければならない。MofLSingapore.jpg
シンガポールでは公共交通の充実に取り組んでいるが、公共交通の課題の明確化と新技術導入をむやみに急がないという2原則に立っている。
その例として、1975年からERP導入、現在(テスト中)GNSを使用した新システム導入のプロセスがある。
道路の渋滞対策はERPとCOE(車両所有権証書)が両輪となっている。ERPは自動車保有者には批判もあるが、政治家としては、公共交通に年間2MSDRが補助により市民の賛同を得ている。
自動運転導入の各種パイロット実験のサポートを行っている。
EV導入については、充電スタンドの拡充などに取り組んでいる。HUAWEIやSTグループと契約を締結した。
新技術のマイナス面については、その負の面も配慮しなければならない、その例として、UBERのカーシェリングによるタクシー業界への影響やサイバーセキュリティの問題がある。

    新技術の導入は急がないといったが、5Gのインフラ整備は別、自動運転のインフラや他の基本インフラとなるからである。国際間の協力、標準化が必要である。
123

<< 「CEATEC 2019」開幕、脱JAPAN.目指す | 記事一覧 | 東京モーターショー2019  >>

じゃんだらリング活動情報へのコメントなどは、豊田市を中心とした地域密着型SNS『じゃんだらリング』からお寄せください。

上に戻るトップページに戻る