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MaaSプラットフォーマーの前哨戦

[ Editor’s Column 自動運転 ]

 アルファベットの4文字、3文字略語には辟易しながらも、ITS業界に少しでも関わっていると使用せざる得ない。
この欄でもたびたび取り上げているが、クルマのCASE化(Connected、Autonomous、Shared、Electric)によりMaaS(Mobility-as-a-Service)市場の重要性が喧伝されている。
今月、ラスベガスで開催されたCES2018や、お台場で開催された展示会Automotive World2018の併設セミナーで関連のプレゼンがあった。

CES 2018では昨年以上に自動車産業関連トップの参加があった。
▼基調講演にフォ-ドのジム・ハケット(Jim Hackett)社長兼CEOが登場し、「モビリティソリューションとスマー トシティ」について講演、その中で「都市の道を変えれば世界が変わる」と語り、地図や無人車両の配送サービスなどを総合するプラットフォーム「TMC(交通移動クラウド)」構想を打ち出した。
同社はビル・フォード会長がかねがね同様の主張を展開し、ハケット氏自身がCEO就任直前までフォード・スマート・モビリティの責任者として、同社の自動運転、ライドシェア、その他ベンチャー事業への進出を指揮してきただけに本気度がうかがえる。
100年前にT型フォードで自動車時代の幕開けを担った同社が、来るべき新時代にモビリティ産業への変身に挑戦している。


▼トヨタの豊田章男社長も

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「モビリティーサービスのプラットフォームを担う会社になりたい」と新たな領域での成長に決意を示した。同氏はプレゼンの中で「自動運転機能を備えた箱型のEV「e-パレット・コンセプト」をeAutono-MaaSビジネスアプリケーションに対するトヨタのビジョン一例として紹介した。
また「e-パレット」のパートナーとして、アマゾン、ピザハット、ウーバ(Uber)、ディディチューシン(Didi Chuxing)の異業種とマツダを紹介した。


▼ホンダは。2016年にGoogleとの提携発表後沈黙を守っているが、何れの機会でのアナウンスを期待したい

▼Automotive World2018の併設セミナーAUTO-1ではインテル政策・事業開発ダイレクター野辺継男氏が登壇し、モビリティサービス事業が進展する段階で、市場優位性はクルマのOEMからサービスプロバイダーに移行するという見解を述べた。同氏は、自技会やオンラインセミナーでも同様の主張を行っている。(下記は2017年12月5日 ReVion Auto&Mobilityのオンラインセミナーから引用)
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▼フォードやトヨタの動きを見ていると業界の強い危機感が見て取れる。CASE時代を迎え、クルマはIoTの一つの端末になり、それをコントロールするプラットフォーマーは、より顧客に近い業種が担うことになるという野辺氏のような仮説へのOEMからの意思表明である。

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