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「オートモーティブ ワールド2015」のADAS関連情報

[ ITS動向 イベント情報 ]


「オートモーティブ ワールド2015」が1月14日(水)~16日(金)に東京ビッグサイト で開催された。
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主催者のリードエグジビションジャパン社によると出展社数は約650社、来場者は約25000人と過去最高であった。
出展者は主として自動車・電機等の中小企業である。一方基調講演、専門セミナーは自動車関連緒大手企業のトップや実務の責任者が登壇している。モーターショーや自技会の展示会が大企業中心であるのに対して中小企業と大企業、中小企業相互の商談、技術交流の場という印象である。

テーマはカーエレクトロニクス、電動車両の中枢技術であるモータ・インバータ、二次電池、充電に関する技術、燃費向上のために重要な軽量化技術、「クルマのIT化・自動化」 技術、自動車部品向けの加工技術/装置、試作と会場別に集約化し展示が行われていた。
また、ウェアラブル EXPOも同時開催されるなど関係者にとっては非常に見答えのあるイベントといえる。

基調講演や専門セミナーも興味深いテーマが取り上げられていた。

特にITS(特にADAS=高度運転支援支援システム)の観点から興味を引いたのは基調講演の2件と専門セミナーの1件であった。


基調講演の1件目は
自動車メーカーの技術トップが描く 次なる技術戦略
ー未来のモビリティ社会とWaku Wakuする新価値創造ー
と題して行われた(株)本田技術研究所取締役 専務執行役員山口 次郎氏の講演である。同氏はその中で「自社の先進安全運転支援システム(SENSING)などをさらに発展させ、グーグルやアップルなどと協働でコネクティビティを進化させたい」と述べた点である。


一方トヨタは昨年6月の自社のテレマテクスサービス「T-Connect」の発表の席上
「トヨタとしては安全を最優先でその上に"スマート"の価値を構築していく。これは自動車メーカーとして、きっちりとやっていきたい。Appsなどはその代表的な例ですけれども、ドライバー支援や運転支援に対する考え方などは(AppleやGoogleなど)IT企業とは異なる姿勢が現れているのではないかと思います。」
(AppleやGoogleなどのクルマ向けアプローチとは棲み分けについて)
「AppleのCarPlayのようなやり方はあっていい。しかし、車両情報を使ってどのようなスマート化を行うか、どのようなアプリやコンテンツを用意するのか、という点では、自動車メーカーとしてやるべきことがあるでしょう」と述べている。
(http://response.jp/article/2014/06/20/225865.html)


基調講演の2件目は
自動運転はどうなる?!その進化と課題を追う
自動運転への異なる道筋 : 発展‐革新‐変容
Intelligent Mobilityの進化とエコシステムの共創と題して講演した
スタンフォード大学Center for Automotive Research at Stanford - CARS,
Executive Director, Sven A. Beiker氏の発言である。

同氏は自動運転の取り組み方が各プレーヤーにより異なる。すなわち
「既存の自動車の新たな価値として自動運転を付加したい自動車メーカー、公共交通とモビリティの融合など自動運転だけにとらわれない移動を提案するもの、そしてGoogleやテスラといった自動車の枠に捕われない全く新しい発想を軸とした新規参入プレイヤーという異なる道筋が存在する」と整理して見せた。
さらに、自動運転へのシナリオと時間軸について、「鉱山・農業・物流分野」「都市交通におけるオンデマンドサービス」「高速道路の専用レーン」での実現を得て自家用車の自動運転に到達すると述べた点である。

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automotiveworlauto10.jpg専門セミナーでは、テーマの第10番目の
「IoT時代到来!鍵となるクルマのITセキュリティ」
が注目される。
同セッションでは
「クルマの情報セキュリティとJASPARの取り組み」について
トヨタ自動車(株)第5電子開発部 第51電子開発室グループ長平林 幸治氏
「ハードウェア・セキュリティ・ソリューションのコネクテッドカーへの活用」と題して
STMicroelectronics,Secure Microcontrollers Div., Marketing Manager,
Mohamed Tabet氏
「車載制御システムのセキュリティ対策技術」
名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター 特任助教
倉地 亮氏がそれぞれ講演した。

平林 幸治氏は一般社団法人 JASPAR情報セキュリティ推進ワーキンググループ 主査の立場からJASPARの活動を紹介した。
一般社団法人JASPERは、高度化・複雑化する車載電子制御システムのソフトウエアやネットワークの標準化及び共通利用による開発の効率化と高信頼性確保を目指し2004年9月に設立。2014年現在、139社+グループ企業28社+学術会員6名より構成されている

アプリを中心にしたカーメーカ間の競争領域とそれ以外の標準化により効率化を図る非競争(協調)領域とに分け、JASPARは特に後者を推進している。
2014年のITS世界会議以降、2020年の東京オリンピックに向け高度運転支援システムの市場化が大きく期待される状況となって来ているが、そこでの核となる技術の標準化として
・ソフトウエア、 ・ネットワーク、 ・機能安全
が揚げられているが、第4番目として ・セキュリティが、2013年以降急速に位置づけられて来ている。
JASPER内での「セキュリティ標準化検討体制」は次のようになっている。
・全体運営・セキュリティ機能要件作成・調査;推進WG
・対策/評価技術の設計要件の策定 ;実証WG
尚、実証WGは2つのチーム(InVehicleチーム、つながるチーム)を有している。又、今後標準化WGを設置していく。

具体的には、現在推進WGでは、アプトプットであるセキュリティ機能の要件書を作成中である。これはインシデントのユースケースから要件定義し機能要件を抽出するという方式で進めている。
InVehicleチームでは、ベンダーの設計者用に車載通信向けメッセージ認証技術の解説書を作成している。
つながるチームでは、必要な対策技術を、
「認証」・「アクセス制御」・「暗号化」・「改ざん検知」・「監視」・「証跡」・「管理」
の7つに分類し、'13年度に見える化し、'14年度は他業界規格を参考に、ファジングによる脆弱性を評価をする際の課題の抽出を行い、その評価方法に対する要件を定義して来ている。
以上のように「つながるクルマ」のセキュリティ対策の推進状況が説明された。

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